2023年10月31日火曜日

ダンテの日記 <11>

「みんなアルバムって覚えてる?」


しっかりと全話視聴済みなのだがとても面白いのでテレビアニメ「SHY」(第1話 ~ 第5話)を流しながら執筆中

さてさて

CDの価値とサブスクについての持論をテキトーに述べたところでいよいよ「現代における音楽アルバムの立ち位置問題」に切り込むわけだけれども

切り込んだところでこのBlogが誰にも興味を持たれていないのはどうでもいい話


針ねずみとサイでは実は4,5枚ほどアルバムを自主制作している
iphoneボイスメモ一発録りという現代ミュージシャンにあるまじき時代もあった(Not 黒歴史)
そして直近の「Hyper Material」というアルバムは傑作だと思っている
MTR(マルチトラックレコーダー)で作った割には

でもね、どのアルバムを制作していても常にあった違和感
特にその傑作アルバムでより顕著に痛感したのだけれども...
全然、作品感がない( *´艸`)
「そりゃお前らの自己満だからやで」と言われればそれまでなのだが
正直、つい最近までその答えが出なかったのだけれど今月のどこかでふいに答えが出た

これは概念の問題と捉えているのだけれど...
制作にかけた時間賭けた想い時間軸的なタイミングバラバラなのにそれらを無理矢理集合させたもの「アルバムと呼称」しているだけのかもしれない
おそらく一握りの鬼才以外はそこにコンセプトという名の説得力を捻じ込ませるのは至難の業に近い
音楽理論に基づいて作られるクラシックやオペラ はたまた映画やアニメのサウンドトラックあたりならまだしもロックやポップスに関してはアルバムの完成度の高さに応じてその差が如実に表れると思っている
唯一、HIP-HOPはやり方次第でバラ売りとコンセプトを両立させた現代アート感覚な作品が生まれやすいジャンルかもしれない
ちなみにノイズミュージックなどの実験音楽はここでは対象外とする
ついでに言うとプロ(金を生み出す存在)とアマ(金は生み出さない)で問われるものがだいぶ違ってくるのであくまで「評価問わず世に出て認知されている作品」限定とする
そして概念の問題=とどのつまり「そういうものだしね」という所謂"慣れ"がミュージシャン側にも昔ながらの音楽ファン側にも慢性的に蔓延しているはず

リスナーとしては「この曲とこの曲だけ聴きたいなー」というのであればなにもアルバムとして曲を所持している必要性はどこにもない

単体で曲を所持していれば済む話である

例えば、正味1時間弱で構成された一続きの曲に喚起点をつけて無理やり10曲とかに分割してそれをアルバムと呼ぶなら辻褄が合う
ンマー、これを普通に実現させていたのが「レコード」だったのよね
レコードに関しては技術的な問題で「それしかやりようがなかった」というのが正解か
んで、このレコードの概念を読んで字の如くコンパクトなディスクに形だけまんま継承したのがCDなわけで
別にレコード時代の音楽も1曲が短いものの寄せ集めは当たり前にある事だから今の一例が真実ではないけどね

やっぱり音楽を商売にする時点で「音楽のどの部分をどのように価値化して売りつけるのか(言い方悪い)」というのは重要な要素
レコードはそういう部分で音楽に対する幻想込みでしっかり商売として成り立たせていた
ではCDはどうか
例えば、1曲しか詰め込まれていない原価としてたかが知れている品物を3000円で売ったとしても誰も買わないと思う
ネットでなんでも簡単に知識が手に入る昨今では音楽に対する幻想を一つの売りにするのは到底不可である
これはもはや「私は生粋の音楽マニアです」とかいう以前の問題で物の価値享受できる感動が全く見合っていない
だって1曲、3 ~ 5分でしょ???
その人にとってその1曲がゴミみたいな価値しかなかったら???
いや逆にその人にとってその1曲が半端ない価値がある代物だったとしても「次にまた好きな曲が見つかるまでずっとその1曲だけでこれから過ごしていくの???」と その方の人間性もよく知らないような縁も所縁もない第三者にでさえ容易にその価値観を否定できてしまう
そんでもってYoutubeサブスクがない時代にこのリスクと真剣に向き合えるリスナーは間違いなくどの層にも存在しないと考えられる(いたとしてもおそらくごく少数)

話を芯の部分に戻す
結局のところサブスクという概念が出てきたことによって「アルバムという形態を概念としていつまでも根付かせる必要性」はもうない(あくまで個人の感想)
1曲に魂を込めて一生懸命に制作して人々に話題を振りまいてテキトーに曲が集まってきたらシングルの集合体としてアルバムと称したファンアイテムを各々好きな販売形態で提供すればいい
要するに昔でいうシングルベストアルバムを今の時代における正真正銘のアルバムと呼べばよいだけの話じゃないかな
もしくはYoasobiとか髭ダンレベルで売れている集団ならば「芸術的価値」は追い求めずに制作すればいい
それなら売れても売れなくても制作できる喜びで当事者は満たされるし 誰に文句を言われる筋合いもなく後世に作品を残せるし 仮に「え?シングル曲に隠れているけれどこの曲すごい!!」って気づいてくれる人間がごくわずかしかいなくても何ら問題ない
もはや一石五鳥くらいのメリットはあるはず
デメリットは知らん といういか今は全然思いつかん
というより噴出する不満や問題は後からどうとでもなるはずなんだよね 本来
システムに拘る頭の固い連中がいつまでも新しい進路に舵きりをしないまま時間だけが経過していく無駄な構造の典型的な例
プラス俺のように未だにアルバムを買うようなまだまだ時代に引きずられている古い価値観の人間が多くいることも根が深い

芸術っていう曖昧さをも内包する分野はそういう意味でも立派に人の感覚を狂わせる


たぶん頭の柔らかい才能がある連中はこんなわけのわからない現代でもうまく適応して悠々自適に荒波を泳いでいるのでは??

そしてこれはエンタメ全般に置き換えられる話

話題作(媒体限らず)はもちろん別として...
休日に映画館に行っても人はいないし 家電量販店のゲーム売り場は閑散としてるし 古本屋やCDショップは少なくなったし
コンテンツとしての在り方を昭和や平成のシステムから価値観もろとも変えていかないといよいよ提供する側消費する側精神的な怪我人が続出する世の中になるのでは???

長くなったけどCDの価値ひいてはアルバムの価値なんて時代が変わればまた見直される可能性もあるわけだしいつまでも拘らないほうが賢明である
むしろ筆者はアルバムという概念は大好きだしいつまでも続いていってほしい伝統でもある
でもそんな得体のしれない先入観に振り回される必要もない
なぜなら「自分に誇りが持てるような仕事ができているのであれば時代の変化にはついていくように努力するべきだ」と思うからである
20代の頃はそれが当たり前なものとして生きてきたけどこういう意識改革は自分をまた一つ上のステージへ引き上げていくきっかけになるのだなと改めて思った
現状、音楽活動はほとんどしていないからこんな事考えるだけ時間の無駄とも言えるのだが
( ̄∇ ̄;)ハッハッハ

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